2010年08月29日 消えゆく金魚すくい お祭りや縁日になるとたくさんの露店が軒を並べる。子供の頃はワクワクして出かけたものだが、大人になって眺めていると売っている物も人もなんだか怪しい雰囲気に満ちている怪しい雰囲気は常に人を惹きつける、ということだろうか、子どもたちにも露店に群がっている。ここはゲームと違い本物の異次元空間が体験できる。使うのは本物のお金だし、ルールを破ると露店のオヤジに怒鳴られる。失敗してもリセットはできない露天商の人たちは私たちとは別の世界の住人と言えるだろう。彼らと子どもたちの間には屋台があるだけだが、その距離は遥かに遠い堅気と違う世界には往々にしてその住人にしか理解できない隠語が多くある。例えば、屋台は 「サンズン」 とよばれ、客は 「ジン」。子どもは 「ゴラン」 で、親子連れは 「ツレゴラン」。この 「ツレゴラン」 が露店の風景を一変させているという昔からの露店のおなじみといえば 金魚すくい だが、最近はこの金魚すくいの屋台が減っている。子どもたちにとっては金魚が持ち帰れるので人気なのだが、親が金魚の持ち帰りを嫌がり、金魚すくいをさせないという金魚を持って帰っても水槽や金魚鉢がない。すでに魚を飼育している家庭にとっては露店の金魚はわざわざ飼育するほどの価値がない(一般的な品種のコアカの卸価格は一匹10円前後)。掬われるくらい元気のない金魚の寿命は短いから、学校へ持っていっても断られる。さりとて池や川に放流するのも生態系に悪影響を与えるから躊躇される生き物に対する愛情、責任感が高まってきているのは好ましいのだろうが、金魚生産業者にとっては頭の痛い状況だ金魚の代表的な産地である奈良県大和郡山市や愛知県弥富市でも金魚すくいで使われるコアカやワキンの生産量は減り続けているし、生産者の高齢化も進んでいる。このままいくと縁日やお祭りで金魚すくいが見られなくなる日はそう遠くないかもしれない金魚を巡ってはイギリスでちょっとした騒動が起こっている。イングランド北部の町、トラフォードでペットショップを経営する66歳の女性オーナーが16歳未満の子どもに動物を販売した罪で逮捕、起訴された。裁判の結果、1000ポンド(約14万円)の罰金、7週間の夜間外出禁止、監視のための電子タグの装着という判決が出たさらに女性を逮捕するにあたり警察は14歳の少年をおとり捜査に使い、ペットショップの店員がこの少年に年齢を聞かずに金魚を売ったことを証拠にしたといういくらなんでもこれはやり過ぎだ、動物愛護法の乱用ではないかと非難の声が上がっている。イギリスのことを思えば、金魚すくいで騒いではいけないのかもしれないブログ・トップページ : http://justeye.at.webry.info/
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