人事コンサルタントの徒然草子

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zoom RSS 人を育てる質問 「キミ、ハーマン・カーンって知ってるか?」

<<   作成日時 : 2016/09/07 04:27   >>

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人材育成に秀でた名経営者と言えば、多くの人が名前を挙げるのが松下幸之助氏です。名人だけにエピソードも豊富です。



ある日、幸之助さんが秘書の若手社員に尋ねました。「今度、アメリカからハーマン・カーンという人が来日するが、その際、僕に会いたいそうや。キミ、ハーマン・カーンさんってどんな人か知ってるか?」



秘書はテレビや新聞で名前を知っていたので、「ええ、ハーマン・カーン氏はハドソン研究所の創設者・所長で、21世紀は日本の時代になると予想している未来学者です」 と答えました。すると、幸之助さんは頷いて、「そうか、わかった」 と答えました。



そして次の日、幸之助さんは再び秘書に 「キミ、ハーマン・カーンさんって、どんな人か知ってるか」 と尋ねるのです。秘書は不思議に思いながらも、昨日を同じ答えをしましたが、この同じ質問はさらに次の日も続きます。



秘書はさすがに頭に来て 「いい加減にしてください」 と言おうと思って、ふと気が付きました。こんなに何度も質問するのは何か理由があるのではないか、自分の答えが十分でないのかもしれない、そう思った秘書は書店でハーマン・カーンに関する本を買って、ほとんど徹夜で読みました。



そして次の日、やっぱり幸之助さんは尋ねます。「キミ、ハーマン・カーンって知ってるか」。秘書は早速、本で得た情報を話しました。幸之助さんは出された昼食に箸もつけず、じっと話を聞いていました。



そして、にっこり笑って 「ようわかった、ようわかった」 と、明らかにそれまでとは違う反応でした。この話には秘書が感動する後日談があるのですが、それは こちら のサイトでご覧ください。



このエピソードには人材育成に関する大切な教訓があります。最初の秘書の答えを聞いた時、「そうじゃなくて、ワシの知りたいのは○○○なんだ」 と言えば話は早く、秘書は言われた内容を調べて報告します。しかし、それでは秘書は言われたことをしただけで、何も成長していません。



何度も同じ質問を繰り返していると、やがて 「何か理由があるのではないか」 という気づきや、「自分の答えにどこか問題があるのではないか」 といった振り返りが生じます。



今回のエピソードでは、幸之助さんは何も指示していませんが、秘書は自発的に行動しています。そして本を読むことにしましたが、指示はありませんから何を報告するかは自分なりに考える必要があります。



これは私の推察ですが、幸之助さんはこの秘書からハーマン・カーンについての話を聞かなくても、必要な情報は得ていたのではないでしょうか。遠路はるばるアメリカからやって来る客人について、どんな人物なのかといった情報は収集してあると考えるのが自然です。もしそうなら、幸之助さんはこの秘書を育てようとする強い思いから、何度も同じ質問を繰り返していたことになります。



人を育てることは時間も労力も要します。松下幸之助さんのように、人材育成が手間暇のかかることを腹の底でわかっている人は労力を厭わず、何度も相手が気づくまで問いかけを続けることができます。



しかし手間暇の意味を知識や情報だけで知っている人は、そこまで出来ません。あなたは部下に 「キミ、ハーマン・カーンって知ってるか」 と問い続けることができますか?







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