人事コンサルタントの徒然草子

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zoom RSS 同一労働・同一賃金は格差を広げる?

<<   作成日時 : 2016/03/19 10:44   >>

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政府は 同一労働・同一賃金 を実現するための法整備を進める意向です。日本で同一労働・同一賃金が普及しないのは、正社員の厳しい解雇規制と年功重視の人事管理のためと言われています。



正社員の雇用を守るためには、不況時に人員整理できる非正規社員が必要で、その結果、多くの非正規社員は勤続年数が短くなり、賃金が低くなりがちです。この解雇規制と年功人事の問題に手をつけない限り、本当の意味での同一労働・同一賃金の実現は難しいでしょう。



ところで、この解雇規制に守られているのは正社員だけでなく、会社も守られています。もし仮に解雇規制が緩和されると、再就職市場が広がり、転職が今より容易になります。すると市場価値の高い社員の中には、よりよい待遇を求め転職する人が増えていきます。会社はこれを食い止めるため、彼らの給料を市場価格に見合ったものに引き上げなければならなくなります。こうして、一部の社員の給料は高騰することが避けられません。



現在、日本の会社は市場価値が1000万円クラスの人材を、いわば600万円前後で雇用しているようなものです。この差額は日本企業、とりわけ大企業が戦後から脈々と資本蓄積を続ける上で、大きな要因となりました。このうま味を本能的に知っている一部の会社は、全く仕事のできない新卒学生を年間300万円以上という給料を払って大勢雇い入れ、教育することで人材価値を高めつつも、常に市場価値を下回る費用で雇用し続けることを人事管理の基本にしています。



同一労働・同一賃金を実現している欧米では、正社員と非正規社員の格差は日本ほどありませんが、社員同士の賃金格差は急速に拡大しています。他社から引き抜かれるような能力やスキルを有している社員の給料は上昇する一方で、取り立ててアピールできるようなものがない社員の給料は下がり続けています。



結局、同一労働・同一賃金が実現しても、別の形の賃金格差が生じることになります。そして同一労働・同一賃金は日本企業の収益構造と人事管理の根幹を揺さぶることになるため、経営者側からの強い抵抗も予想されます。







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