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その昔、ウイスキーといえば高級品でしたが、いまや すっかり庶民のお酒として定着しています。しかし、そ のウイスキー、世界的に見れば2つの大きな変化に 見舞われています その一つはBRICsを中心とした新興国でのウイスキー 消費の拡大です。現在のウイスキー消費量のトップは アメリカからインドに移っています もう一つは、単一の蒸留所で作られたモルトウイスキー だけを瓶詰めした「シングルモルト・ウイスキー」 の人気 が世界的に高まっていることです 著者は「世界のウイスキー・ライター5人」 の一人に選ば れるくらい、ウイスキーに造詣が深く、前書「スコッチ三昧」 ではスコッチ・ウイスキーについて詳しく書いています そして今回は、スコッチ以外の世界の5大ウイスキーであ る、アメリカン、カナディアン、アイリッシュ、そしてジャパ ニーズについて取り上げています。いわば前書の姉妹編 という位置づけになります 本書はQ&A式で、各ウイスキー誕生の歴史や、製造過 程である発酵・蒸留・熟成の特徴、原料となる大麦麦芽、 各種の穀物、蒸留所、小規模の蒸留施設であるマイク ロ・ディスティラリーについてなど、ウイスキーの基本知識 が満載されています 特に多くの紙面を割いているのが、アメリカンの代表でケ ンタッキー州が主生産地である「バーボン・ウイスキー」 と、 その南隣、テネシー州で生産され、「ジャック・ダニエル」 でお馴染みの「テネシー・ウイスキー」 です バーボンは原料であるトウモロコシの量、蒸留アルコール 度数と瓶詰めアルコール度数、内側を焦がした新樽の使 用、醸成期間が法律で細かく決められています バーボンの醸成に使えるのは新しい樽に限定されている ため、一度使った樽は再使用できません。それに目をつけ たヨーロッパの人たちは、バーボンで使った樽を引き取り スコッチ熟成に使用している、そんな裏話も一杯詰まって います 世界で唯一、ケルト民族以外がウイスキーを作っているの が日本です。その最大の特徴は、高い技術力で一つの蒸 留所が様々なタイプの原酒を製造し、それらをブレンドして ウイスキーを作っていることです。スコッチなどでは、異なる メーカーや、異なる蒸留所の原酒をブレンドするのが一般的 です 日本人とウイスキーの出会い、日本のウイスキーを語る上 で欠かせない竹鶴政孝と鳥井信治郎、日本のウイスキー 生産の歴史、製造拠点としての蒸留所として、余市、宮城 峡、軽井沢、富士御殿場、白州、山崎、本坊が紹介されて います 夜な夜な本書を読みながら、グラスを傾けてみてはいかが でしょう。もっとも飲みすぎにはご用心、体が傾きますよ |
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