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1985年の秋、この本の著者・高月園子さんは、夫の 転勤のため2人の子供とともにイギリスに移り住むこと になります。その後、夫は日本へ帰国、子供たちはイ ギリスで就職、そのため現在は日本とイギリスでの2 重生活を送っています そして、これまで2つの国での生活を通して見たイギ リスの素顔を、雑誌にエッセイとして連載してました。 それをまとめたのがこの本です 駐在員の妻として日本人社会の中だけで暮らしてい る人とは違い、イギリス社会に溶け込んだ視点が、 エッセイに彩りを添えています ☆ 現代のイギリス、今も昔も変わらないイギリス、それ は9割の出来で許される社会。子供の習い事は完 璧にできなくてもどんどん先へ進んでいく。上手くは なれないが、経験は豊富に積める 家庭の崩壊は深刻で、離婚、再婚、事実婚が当たり 前。離婚すると男性は家から放り出され、マイホーム のローンだけはしっかり背負わされ、慰謝料は給料 天引きで、なんともあわれ。だから、男は結婚を躊躇 し、女は自立を目指す 学校の成績は常に女子が男子を圧倒。親は女子に はキャリアアップを優先させ、家事は教えない。逆に 男子は家事ができない男は一人前にあらず、として 家でコキ使われるハメに。そのせいで将来は女性管 理職が増え、彼女たち使われる男性社員が増える 事態が予想されている 学校の試験は参考書の持ち込みが許可されている から、生徒は試験前でものんびり。大切なのはいか に独創的な答えを書けるかどうかにある オックスフォードやケンブリッジの入試でも面接があ り、ここではとんでもないこと質問され、頭の回転の 早さや機転が問われます。たとえば「エスキモーの 結婚制度について知っていることを言え」。ポイント は知っているかどうかではなく、わからないままどん な答えをするかにあるのです ☆ 誰でも最初の2〜3年はイギリスという国が素晴らし く思えるものの、5〜6年も経つとすっかり日常に。 そして、著者の視点はイギリスから日本を見つめる ことに移っていきます 著者は言う。『日本人には強烈な「自分」というもの がない、努力や根性を蔑み、はびこる「望ましい○ ○像」、一体いつまでも「英国式○○」とか「英国に 学ぶ○○」がもてはやせば気がすむのか、イギリス ってそんなに偉いのか! 本当の民主主義を教え てやるというイギリス人の姿勢も頭にくる』 ウーマンリブ、学生運動に生きた世代の闘争心が メラメラと燃え上がる。辛口で切れ味鋭い一面と、 どこか人間味があり、ほのぼのさせてくれる一冊 です |
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