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ニューヨーク・タイムズがイラク戦争開始後、契約民間 人の死傷者が900人以上に達したことを報じている。 契約民間人とは、PMC (プレイベート・ミリタリー・カン パニー) の社員のことだ PMCは、戦争において最前線で戦うこと以外のあらゆ る業務を請け負っている民間会社であり、いまや米軍 はPMCの存在なくして、軍事行動が果たせない。この 本はそんなPMCの実態を明らかにしている PMCが誕生したのはベトナム戦争のころ、増え続ける 軍事費に頭を悩ました米軍は、直接戦闘に参加しない 後方支援業務の民間委託を始めた その後PMCは活動範囲を広げ、今では要人の警護、 重要施設の警備、輸送車列の警護、大使館・政府関 連施設・港・空港の警備、兵器の修理・メンテナンス、 通信傍受、地雷・不発弾処理、人質解放交渉、兵舎の 管理運営など幅広い業務を担っている PMCの創立者やそこで働く契約社員の多くは、アメ リカのグリーンベレーやデルタフォース、イギリスの特 殊空挺部隊 (SAS)、王室関係者警護担当などの軍 や警察で特殊訓練を受けた専門家たちだ 彼らは自らの経験を生かし、PMCを設立したり、PMC の契約社員となっている。契約社員の収入は、3〜4ヶ 月の契約で約400万円、トップクラスは年収2500万 円。軍や警察の給料に比べ3倍近い さらにPMCは、これら専門家たちにハイレベルの訓練 を施している。これが魅力となり、さらに軍や警察から 多くの人材が流出している 現在のイラクでは、約50社のPMCが活動しており、P MCバブルの様相を呈している。設立間もないPMCが わずかの期間で社員数1万を超えるような企業に成長 する。イラク安定化のために投じられた米軍のマンパワ ー不足とこれによる治安悪化が主な原因だ 著者は世界で起こっている安全保障環境では、PMC の存在は不可欠になっていると指摘する。伝統的な戦 争による死者よりも、テロ、内乱、民族紛争、ウイルス、 小型武器拡散による犠牲者の数が増えている 敵は国家や独裁者のように見える存在から、見えない 相手になり、社会や個人がターゲットにされる 安全保障のためには、テロリストの資金根絶、国境付 近の往来監視、警察官・裁判官の訓練・育成、民主的 選挙の支援、難民キャンプへの医療物資輸送、復興を 支援する企業・NGOの警護が必要となった。そしてこれ らの民間組織の活動の延長線上にPMCがある 日本でも国際貢献のあり方が見直され、自衛隊が今以 上に海外に派遣されるとPMCへの業務委託が始まる かもしれない。防衛省を通じて税金が米国PMCに流れ 込む。外圧で金融を解放し、外資に惨敗した二の舞が 待っていそうだ 外注される戦争―民間軍事会社の正体
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