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「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」、ドイツの 宰相ビスマルクの格言だ。だが、我々が知ることが できる歴史はせいぜい数千年でしかない これより遥かに長い時間の歴史を持つ地球、そんな 地球の自叙伝を岩石を通じて調べているのが本書の 著者・地質学者のマーシャ・ビョーネルードだ 地球が誕生してから40億年、悠久の時の流れの中で 地球は過剰、再生、自己修正能力を活かして今日に至 っている 地球内部の大量の熱、それにバランスの合うように失わ れる熱、過剰な生物の繁殖、炭素や水、リン、窒素は岩 や大気、海、生物を通じてリサイクルを繰り返してきた。 そのことは岩石が教えてくれる 何を知りたいのかによって尋ねる岩は違う。地球の内部 で起こってきた化学的変化を知りたいなら火成岩、過去 の地表の状況は堆積岩が教えてくれる。変成岩は、地球 の地殻をくぐりぬけてきた記録を残している そして時としてバランスが崩れ、生物を危機に追い込んで きた。これまで地球は2度、大きな生態系の絶滅を経験し ている 最初は7億年前、まだ目に見える生物など存在しないとき、 大気と水が不安定になり、スノーボール・アースとよばれる 全地球凍結が起こった 2度目は、2億5000万年前、何が起こったのは不明だが、 100万年の間に90%以上の生物が絶滅した。これより1 億年後、隕石の衝突で恐竜が絶滅したときでさえ、絶滅率 は65%だったことを考えると、2度目の絶滅の凄まじさが わかる こうした絶滅の後、生き残った生物は急速な進化を遂げた。 それはあたかも地球がバランスを崩壊させようとする生態 系を絶滅に追い込み、あらたな生物を誕生させることで、 バランスを保とうとするかのようだ。進化論の背後には想像 を絶する環境の変化がある 地球は時間をかけた環境の変化には適応を続けてきた。 岩や水、生命体のバランス、効率的なリサイクル、大気圏 と水圏の混ざり合い、多様な生物圏、競争と協調、変化と 不変、これらがうまくかみ合って、安定を強化している しかし、人間の活動のせいで、地球はこれまでのダンスの リズムを変え、新しいリズムを探している、と著者はいう。 そしてそのリズムは私たちの好みにあうかどうかはわから ない 遥か未来、未知なる生物が岩を調べ3度目の絶滅を調べる日 が来るのかもしれない 岩石から読み取る地球の自叙伝
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